令和2年みどり市議会第1回定例会が開催され、14件の議案が提案された。
中でも注目されたのは、令和2年度の一般会計予算についてである。市長の須藤昭男氏は予算編成における基本方針として、地方創生の推進と市民ニーズを尊重した施策展開を強調した。また、財政状況の厳しさを受けて、行財政改革を徹底し、効率的な資源配分に努める意向であるという。
柴﨑訓佳議員からは、市政運営における市民からの要望の受け取り方や、組織内での情報共有の重要性を指摘した。これに対し須藤市長は、「市民の意見に耳を傾け、迅速な対応を心掛けている」と発言。市民目線での施策実施へ向け、職員の意識改革にも取り組む方針を語った。
また、フードドライブ事業について、生活困窮者への食糧支援の重要性を市長は再確認し、市民と企業の協力体制の構築を目指す考えを示した。具体的には、企業による食材寄付の促進や、ニーズ把握のためのデータ収集に力を入れる。また、訪問入浴サービスについても、利用者の背景やニーズに基づいたサービス提供の重要性を説いた。
文化財の保護と活用施策について、地域の歴史的資産を活用した観光振興の観点から、大間々町の町並みや東町の彫刻師集団に焦点を当て、市民や観光客に対して地元文化の魅力を発信する方針が打ち出された。このように、みどり市は民間企業や地域団体との連携により、地域に根ざした持続可能な社会を実現するための施策を進めていく意向を示している。
最後に、須藤市長は、自然環境の保全及び公共交通の充実を主眼に、様々な施策を通して市全体の活性化に結びつけられるよう、引き続き努力することを誓った。この会議録は、今後の政策決定の重要な礎となると期待される。