令和3年6月24日に開かれた桐生市議会定例会では、様々な重要議題が取り上げられた。特に注目を集めたのは、チャットボットの導入提案である。近藤芽衣議員は、市民が手軽に情報を得るためのチャットボット導入の必要性を訴えた。彼女は、「外出自粛が続く中で、行政サービスのデジタル化が必要だ」と述べ、特にコロナウイルスの影響で急増するオンライン手続きに対応すべきだと強調した。
この提案に対し、総務部長の青木紀夫氏は、チャットボットの導入が市民の利便性向上に寄与するとの見解を示した。実際に、全国では94の自治体で既に導入されているという事実も述べられた。また、令和元年度の実績を通して、年々増加する市民からの問合せ件数に対応する手段としても、チャットボットの必要性がますます浮き彫りになっている。
議会では、動物園の今後の在り方についても議論された。動物園の有料化に関する質問が出され、入園者の減少懸念が話題を呼んだ。新井達夫教育長は、「地域住民の意見を反映させることが重要だ」と述べ、地域参加の大切さを強調した。一方、ただ単に料金変更を行うのではなく、来園者の意見収集や動物福祉の向上に注力する必要があるとの認識を示した。
また、教育部長の西場守氏は、小・中学校の授業におけるICT活用について報告し、タブレットPC配備の進捗と教育環境の向上に向けた取り組みを説明した。令和3年度は、教師向け研修を充実させ、個々の児童に合った授業が展開されることが期待される。
さらに、心理的な健康への配慮から昼の休憩時の消灯の問題についても言及があった。職員からは暗い環境を維持することでストレスが増すという意見も出ており、今後は検討を続けて消灯の在り方を見直す必要があるとのことだ。議会は、これらの課題を一つずつ解決して、桐生市の未来を明るく照らしていく必要がある。