桐生市では市制100周年を迎えるにあたり、桐生市史の編さんが重要なテーマとなっている。この編さんにあたっては、過去の市史編さんの事例が参考とされ、特に昭和46年に発刊された桐生市史が重視されている。その当時、報告された費用は約1,160万円で、編さん作業には約15年の期間を要した。現在、複雑化した社会状況を踏まえて、各市町村が市史編さんを行う事例が増えていることが背景にある。桐生市でもその重要性を認識しつつ、地域の歴史・文化を再認識し、市民の愛着を高めるための取り組みが求められている。
市民の幸福実感度については、第23回市民の声アンケートが実施され、幸福実感度は6.44と算出された。この数値は今後の市政運営において重要な指標となる。フィンランドなど、他国の幸福度向上施策を参考にし、桐生市も適切な施策を講じる必要がある。施策の例として、高齢者福祉や子育て支援策の充実が挙げられる。
公民連携による公共空間の活用については、国の動向を受けて、桐生市ではケータリングカーなどの出店を検討している。これは市民のにぎわい創出や利便性向上につながると期待されているが、具体的な実施は課題も多く慎重に進められる見込みである。
旧田村家住宅や旧群馬地方発明センターについては、地域に歴史的価値を持つ資産であり、その利活用についても適正なニーズ調査と地域住民の意見を尊重しながら検討される必要がある。これら施設の老朽化が進んでいる現状を受け、現状保存か解体かの判断が求められている。
さらに、水道事業に関しては、多くの過剰な水道能力がある中、需要の減少が続いている。この中で(仮称)梅田浄水場の計画に対し、経営戦略の見直しが重要視されているが、今後も状況を見定めつつ更新を進める必要がある。そして、新里町に関しても、人口動態の改善策や中小企業支援策と同様に、地域資源を活用した施策が重要である。