令和2年9月17日に開催された桐生市議会第3回定例会では、様々な議題が取り上げられた。新型コロナウイルスの影響を受けたレスポンシブル・ツーリズムや観光産業の現状、定住促進策について議員から質問が相次いだ。特に、観光産業に関しての影響について、久保田裕一議員は約5割の観光客減少を指摘し、観光施策の推進においては「ウィズコロナ」という考え方が重要であると述べた。
観光産業振興のためには、個人や家族が楽しむ少人数の観光やマイクロツーリズムを意識した施策が求められており、隣接する那須塩原市の取り組みを参考にし、コロナ禍の中で安心して楽しめる観光施策を進める重要性が強調された。また、定住促進策としても、地域おこし協力隊が地域へ定住し貢献するための支援が必要であり、特定地域づくり事業協同組合制度の利用も推奨された。
一方で、議会内での道路占用申請に関しても様々な議論が交わされた。街づくりや観光促進に向けた空間活用が進む中、地域の飲食店が道路空間を活用する動きが見られ、桐生市でも支援策が求められている。そのためには、地域の理解と協力が不可欠である。
市庁舎建設についても触れられ、市民への説明会を実施しながら透明性のあるプロセスを確保していることが示された。また、医療体制に関しては、新型コロナウイルスへの対応について今後も強化していくとの方針が示された。全体を通じて、桐生市の行政は地域の現状を踏まえ、経済振興や観光施策、医療体制の強化に向けた取り組みを進める重要性が再確認された。新型コロナウイルスの影響を受ける中、市民のニーズに応えつつ、持続可能な社会の実現に向けた施策が求められることが改めて強調された。