令和2年3月19日の桐生市議会第1回定例会では、国保税の軽減策、公共交通の充実、市史の編纂、交通手段の確保などが議題に上がった。
会議では、国保税に関する問題が焦点となり、課題と改善策が議論された。特に、国保税が市民に及ぼす負担について深刻な認識が広がっており、所得割・均等割の引き下げを実施する必要性について共通理解が得られた。市長は基金の活用を通じて、税軽減を推進する意向を示し、従来と同じ金額の均等割についても見直しが求められた。
また、公共交通の充実についても重要な議論がなされた。特におりひめバスの運行体制に関して、運転手不足が深刻化しており、市民からの意見を受けながら減便に踏み切らざるを得なかった。総合政策部長は、運転手の安定確保に向けた対応が不可欠であると述べ、地域の移動手段としてタクシー券配布の必要性が指摘された。これにより、バス路線のない地区の市民に対しても手厚い移動支援が必要であるとの意見が集約された。
市史の編纂についても懸念が表明され、過去の貴重な文献をデジタル化し、広く市民に利用してもらう施策が促される一方で、適切な資金配分とともに慎重な運営が求められた。電子書籍化とともに、通史編の製本刊行についても前向きな意見があり、地域の歴史保存や教育的側面の強化が期待される。
さらには、桐生市内の災害リスクについても触れられ、視察に基づく具体的な提案がなされた。人口減少が続く中で、市民生活の安定を確保するためには、強固な公共サービスが必要との認識が一致した。