令和3年6月4日に多治見市議会が開催され、複数の重要議案が審議された。
今回の会議では、多治見市税条例や介護保険条例の改正案、令和3年度予算に関する補正予算案が議題となり、各議員から熱心な質疑が行われた。
特に注目されたのは、令和3年度多治見市一般会計補正予算に関する議論だ。ここでは、一般会計の収入や支出の見込みが示され、経済回復を見据えた施策が検討されている。経済部長の長江信行氏は、「この補正予算は、中小企業の支援を強化するためのものである」と述べ、地方経済の活性化に向けた取り組みを強調した。
また、令和3年度多治見市国民健康保険事業特別会計補正予算についても質疑があり、福祉部長の鈴木良平氏は、交付税措置について「介護保険制度の改正に伴い、必要な財源は確保される」と述べ、住民の健康を守るための取り組みを説明した。
中でも、奥村孝宏議員が行った専決処分の報告に関する質疑は、市の財政状況と密接に関連し、その内容が350件以上の貸付けを含むことが示された。総務部長の富田明憲氏は、「貸付けの最高額が450万円である多治見警察署の敷地であるのに対し、最も低いものは48円である」と具体的な数字を挙げた。
さらに、新型コロナウイルスワクチン接種の進行状況も議論された。市長の古川雅典氏は、「高齢者に重点を置き、円滑なワクチン接種を実施する」と述べ、質疑に対して迅速な対応を約束した。接種対象者の拡大に伴い、必要に応じた接種体制の見直しも求められている。
最後に、市内での東京2020オリンピック・パラリンピック出場選手への応援策も報告され、市民が一体となって選手を応援するための施策が提案された。市長は「市民の期待に応えるため、選手を支援する姿勢を崩さない」と述べた。