令和2年第1回中津川市議会定例会が開催され、様々な市政一般に関する質問が行われた。特に注目されたのは、文化財の収蔵と次世代への伝承、空き家問題、そして持続可能な地域医療に関する議論である。
中津川市議会では「文化財の収蔵と次世代への伝承について」をテーマに、宮嶋寿明市議が質問を行った。地域には多くの文化財が存在しているが、数多くは公開されておらず、収蔵のみが行われている実態が浮き彫りになった。宮嶋市議は「特に埋蔵文化財の公開が進まない」と指摘し、情報提供の充実を強調した。
また、空き家問題について、鷹見信義市議は全国の空き家数が問題視され、地域の景観や安全、衛生面でも影響を与えていることを懸念した。彼は、「中津川市の空き家対策には、認識を深め、地域と共に取り組む必要がある」と訴えた。
一方、持続可能な地域医療の観点からは、中津川市民病院の経営について議論が交わされた。病床数の減少や医師の確保について、特に「2024年の医師の働き方改革」を念頭に、さらなる計画策定が求められる内容であった。市民病院の病床数は360床で、心に残る医療連携の必要性も強調された。
次に、障がい児に対する支援体制についても質問があり、特に医療的ケアを必要とする子どもへの支援内容が紹介された。障がい児を支援する公立保育園とそれ以外の教育機関での実際の運用状況を市教育委員会の小関智幸事務局長が説明した。
最後に国土強靱化地域計画についても触れられ、進捗状況が報告された。この計画の策定は、市の安全・安心だけでなく、将来の国の支援を受けるために重要であると認識されている。これにより、相互支援の強化や、自然災害への備えとしての重要性が再確認された。
議会は、新型コロナウイルスの影響により多くの課題を抱える中でも、地域住民の意見が反映される形での市政推進が求められていることを示した。