令和5年第4回中津川市議会定例会は、重要な議案が多く審議された。特に、議第79号「中津川市税条例の一部改正」では、森林環境税の導入が注目された。総務企画委員会の田口文数君が解説した通り、この改正により、令和6年度から国税として年間1,000円が賦課されることになる。
賛成する議員も多く、簡素化が進む一方で、反対の声も上がった。田中愛子さんは、低所得者層への影響を懸念し、「市民生活を守ることが重要」と訴えかけた。
続いて議第80号「中津川市幼稚園の設置等に関する条例等の一部改正」も多数の賛成を得て可決された。この改正によって、複数の幼稚園が統合され、新たに「落合神坂こども園」が設置されることとなる。文教民生委員会の鷹見憲三君は、子どもにとって望ましい集団規模を確保する方針としており、参加者の同意を得た。
さらに、火災予防条例や土地開発公社解散に関する議案も可決された。土地開発公社に関しては、財政状況を踏まえ解散することが決まり、地域住民に直接的な影響はなく、行政の効率化が期待される。
一方、請願第1号「健康保険証存続を求める意見書の提出に関する請願」は不採択となった。木下律子さんが賛成討論を行い、現行保険証の重要性を強調したが、結局賛成者は少数に留まり、政令に基づく変更の実現に向けた議論が続いている。
そして最終的には、議第106号「令和5年度中津川市一般会計補正予算(第10号)」が全会一致で可決された。この補正予算には、公民館の改修や新型コロナウイルスワクチン接種に関連した経費が盛り込まれており、より良い市民生活を実現するための支出が求められている。予算決算委員会の櫛松直子さんは、全体の調整と効率的な執行が今後の課題であることを指摘した。
今回の議会では、地域のニーズに応じた議論が展開され、市民生活に直結する重要な決定がなされた。これからの中津川市の発展に向けた期待が高まっている。