令和元年第6回中津川市議会が12月10日開かれ、主要なテーマとしてフレイル予防や高齢者交通安全が取り上げられた。この議会で糸魚川伸一議員が質問の中でフレイル予防の重要性を強調した。フレイルとは、加齢に伴う心身の衰弱のことで、この状態を予防することが健康寿命を延ばすために必要不可欠と述べた。特に地域での対策として、運動や栄養改善が必要であることを議員は指摘し、来年度からフレイル健診が開始される予定であることを踏まえ、中津川市の取り組みについて市民福祉部長の坪井透氏が詳しく説明した。
次に議論されたのは、高齢者の交通安全対策である。糸魚川議員は特に75歳以上の高齢ドライバーによる事故の増加に懸念を表明し、市の対策について尋ねた。これに対し、総務部長の渡邉卓氏は、交通指導員による教室や警察署との協力による交通安全大学の開催について説明した。
がん検診についても議会での重要な議題の一つである。近年、がんによる死亡者数の増加が問題視される中、糸魚川議員は医療費の抑制にもつながる早期発見の重要性を訴えた。その一環として、現在行われている肺がん検診の受診率向上を狙いとした取り組みにも言及された。各種検診の受診率が門題となっているが、特に肺がんや前立腺がん検診の受診促進が求められている。
さらに、青少年健全育成推進市民会議に関する質問も取り上げられた。黒田ところ議員は、地域子ども会が抱える資金問題について提言し、地域ごとの不均衡な配分が影響を及ぼしている現状を指摘した。市は、均等割りと頭数割りの配分方法を用いているが、坂本地域のように少子化が進む中、安定した運営のために支援が必要だと訴えた。
最後に、持続可能な開発目標(SDGs)に基づく取り組みについても言及された。市長は、SDGsの達成に向けた施策の推進が重要であり、市民がSDGsを意識することが重要だと述べた。市はさらに、地域の特性を生かしつつ、SDGsの思想を各施策に組み込んでいく努力をする。
これらの議論を通じて、今後の中津川市がどのように市民の健康と安全を守っていくのか、また児童や青少年の生活環境をどう改善していくのかに注目が集まる。