令和3年第4回中津川市議会定例会が開かれ、複数の重要な議案が審議された。
この日は、令和2年度の各種決算認定に関する議案が主な議題となり、特に一般会計決算については質疑が行われた。予算決算委員長の勝彰氏は報告の中で、令和2年度の一般会計歳入は約528億7300万円、歳出は約476億8200万円であると述べた。この決算に対する討論が活発に行われ、賛成と反対の意見が寄せられた。
木下律子氏は令和2年度の一般会計決算に対して反対の立場を表明し、コロナ禍の影響を踏まえ、「この決算は特に、リニア新幹線を巡る問題に直面している」と述べた。同氏は、リニア新幹線の建設が環境に与える影響や巨大な電力消費に警鐘を鳴らし、市民生活の福祉が後回しにされている現状への懸念を示した。
また、鷹見信義氏は病院事業会計決算への反対討論を行い、特に自宅療養を強いられる患者の実態を挙げて、市民病院の医療体制の見直しを求めた。彼の発言によると、岐阜県内の自宅療養者は非常に多く、その中には迅速な医療提供がなされていないケースがあるという。地域医療体制の整備が急務であるとの主張には多くの市民の共感を得ているようである。
さらに、採決の結果、令和2年度の一般会計決算は多数の賛成で認定され、今後の中津川市政運営に向けた基盤が整えられたことが確認された。市長の青山節児氏は、今回の議会において提出した各議案が原案どおり可決されたことに対し、議員に感謝の意を表した。
令和3年度の一般会計補正予算は、豪雨災害の復旧等のために約11億6900万円の増額が見込まれており、市の今後の動向が注視される。引き続き、補正予算の内容に注目が集まる中、中津川市は様々な課題に対処していく方針を示している。