令和2年第4回中津川市議会定例会は、数件の議案を議題に挙げて開会された。
この日は、令和元年度の決算認定案件が中心だ。議題には一般会計から特別会計までも含まれ、特に国民健康保険事業会計や介護保険事業会計の決算認定については議員間でも活発な意見が交わされた。
認第1号について討論が行われ、木下律子議員(10番)は反対意見を表明した。同議員は、大型公共事業が市民生活に及ぼす影響や、リニア新幹線建設による財政面の危惧について指摘。さらに「リニア駅周辺整備事業に211億円の資金がかかる問題がある」と強調した。この予算の一部を住民支援に回せば、コミュニティバスの運行なども実現できると述べた。
対照的に、鷹見信義議員(21番)もまた、国民健康保険事業について反対討論を行った。彼は、保険料の高さとその影響で保険証の発行が遅れる実情を指摘した。特に「国民健康保険料の収納率は76.6%にとどまり、多くは高過ぎる保険料が原因です」と述べ、保険制度の見直しが急務であると訴えた。
その後、議会は賛成多数で認第1号、認第2号などの決算認定を行った。また、損害賠償に関する議案も提案され、市長である青山節児氏がその内容を説明した。問題は、過去の農道工事が原因で不適切に土地を使用していた件であり、534万8,698円の賠償額で和解が成立した。
青山市長は社会情勢にも触れた。新型コロナウイルスの影響を考慮した議会運営への感謝や、感染拡大防止対策を引き続き周知していく意向を表明した。特に地域医療の強化や、教育環境の整備といった市民生活の向上も強調された。
最終的に多くの議案が可決に至り、今後の実施が期待される。議論を通じて市民との対話を重視し、これからもより良い中津川市の実現を目指す姿勢が見受けられた。市議会はこの日、全議題を終了し、令和2年第4回定例会は無事閉会した。