令和5年第6回志免町議会定例会が9月4日、議場で開催された。
丸山真智子議員の一般質問では、志免町の文化財である「旧志免鉱業所竪坑櫓」の保存活用策について問われた。全国でも現存する数が限られているこの遺産を、町のシンボルとして町内外にアピールすることの重要性が強調された。特に、ブランド化やデジタル化の推進が提案され、そのための資金源として国の交付金活用が示唆された。町長は、その戦略について真剣に検討していると述べ、竪坑櫓を盛り上げる取り組みを継続する考えを示した。
さらに子育て支援の拡充についても言及され、特にゼロ歳から二歳児の家庭支援が必要であるとした。丸山議員は「南北問題」の視点からも、地域により子育て施設のアクセスに格差が生じていることを指摘した。世利町長は、現実に対応できる支援策を模索していると回答した。
バス通学の負担軽減については、アウトリーチ型での対応策が提案された。特に遠距離通学の生徒に対して、減額等の補助制度を示し、学校周辺のアクセスを改善する必要性が強調された。これに対して町長は、公平性とコストの点から難しさがあるとしつつも、通学に関する課題を解決する方向で取り組む意向を示した。
次に、牟田口武史議員による通学路の安全性についての質問があった。各バス停の管理や責任の所在が整理され、特に新屋敷バス停に関しては安全確保が重要視されている。当該バス停を利用する中学生の通学の安全を確保すべく、今後の改善策を講じる意向が示された。
また、志免町の花いっぱい運動の再開に関しても議論が交わされた。地域のボランティア活動としての側面が強調され、今後この運動を復活させることで町民に愛される環境を作りたいとの意見が聞かれた。
最後に、育成されたシニアの力を生かし、地域社会の活性化を図る考えも町長から示された。特に高齢者が元気に活動できる場の提供が重要であり、町の発展と共に高齢者の方々にも価値のある地域を目指していく姿勢を伝えた。