令和4年第5回志免町議会定例会が行われ、町民の福祉や教育に関わる重要な質問が数多く提起された。
特に注目を集めたのは、小森弘美議員の発言による男性トイレにおけるサニタリーボックスの設置に関する議論である。小森議員は、前立腺がんや膀胱がんの手術後に尿漏れを抱える男性が多く、公共施設の男性トイレにサニタリーボックスを設置することで、社会参加を促進し、社会的な配慮につながると強調した。先述の通り、志免町の公共施設の男性トイレの個室数は63か所であるが、サニタリーボックスが設置されているのはシーメイト内の1室のみであるという実情があることに触れ、町の見解を求めた。これに対し、世利町長は、「今の状況を踏まえると、サニタリーボックスの必要性を認識している」と述べ、設置を前向きに考える意向を示した。
次に、帯状疱疹を未然に防ぐための対策についても盛り上がりました。小森議員は、全国的に帯状疱疹の発症が増加する中、志免町の実情を問いただし、ワクチン接種の助成について伺いました。健康課長は、現状では接種の周知は行っているものの助成については未定であると答弁した。不安や懸念が広がる中、町としての具体的な対策が求められている。
また、教育の場でも重要な議論が展開された。末藤省三議員は、志免町の学校給食費に対する無償化の必要性を訴えた。学校給食が教育の一環であることを踏まえ、現在の給食費負担が憲法に基づく無償教育と相反しているのではないかとの視点を示した。教育長は、給食費の負担軽減については望ましいとしながらも、財政状況が厳しいため即効性のある対策は難しいとの見解を伝えた。志免町としての教育費負担軽減策がしっかりと議論されることが期待される。
さらに古庄信一郎議員は、土地の活用問題について掘り下げ、志免町が抱える土地活用の課題を指摘した。特に国鉄志免炭鉱ボタ山の土地活用について、過去に行われた調査や具体的な提案が未だに実現していない現状に懸念を示した。町長は今後の取り組みについてしっかりと検討していく旨の発言をしたが、具体的な進展が求められる。
これらの重要なテーマは、志免町の未来を左右するものであり、今後の進捗に期待が寄せられる。議会では、町民の声が反映されるために審議と意見交換が重要である。町民生活の向上に向けた取り組みが、一層進むことが望まれる。