令和2年第9回志免町議会では、「郷土愛」醸成の必要性や文化財の取扱いに関する一般質問が行われている。
古庄信一郎議員の質問では、郷土愛の醸成が地域の文化財に与える影響や、歴史資料館の必要性が重要な議題として挙げられた。
また、町長の世利良末氏は、地域への愛着を育むために文化財が果たす役割を強調した。
「住民自らが地域に愛着を抱くことが大事で、そのために文化財が必要である。」と述べ、文化財への理解を示した。
古庄議員は、以前に歴史資料館の設立に関する語り合いがあったにもかかわらず、進展が見られない点に懸念を示した。特に、近隣自治体の資料館の実態との比較を行った。
古庄議員は、古賀市歴史資料館が1,603平米で利用者が8,140人に達する中、志免町の145平米は1,007人に過ぎないと指摘した。
教育長の金子眞恵氏は、学校教育における郷土愛の醸成が重要であると答え、伝統や文化を尊重する姿勢が教育基本法に基づくものであることを説明した。
また、教育課参事の吉冨哲哉氏も、教科横断的な視点で郷土愛を育む必要があると強調した。
古庄議員は、地域の伝統に親しむことが教育において必要であると述べ、具体的な実施案が必要であるとした。しかし、実際の学校の取り組みが見えないことに疑問を呈した。
その後、今回の質問の中心テーマとして取り上げた歴史資料館について、町長は将来的にその必要性を認めた。
「これまで私が訪れた熊本の歴史資料館を参考に、志免町にもそのような施設が必要だと認識している。」と述べ、地域の理解が必要であると訴えた。