令和5年第6回志免町議会定例会が9月5日に開かれ、交通安全指導員や空き家問題についての質問が行われた。
初めに、荒牧裕樹議員が交通安全指導員について詳しく質問した。交通安全指導員の役割については、生活安全課長の太田成洋氏が答え、徒歩での児童・生徒の交通安全を守るべく活動していることを説明した。現在、交通安全指導員は17名が在籍しており、定員30名に対して不足している現状が浮かび上がった。年齢構成では高齢化が進んでおり、特に70歳以上が多いとのことから、新たな指導員の確保の必要性が強調された。
次に、大西勇議員が空き家問題について質問を展開した。特に、改正された「空き家対策特別措置法」の内容や、志免町内の空き家と「危険廃屋」の現況についての詳細な質問があった。生活安全課長は、現在町が把握している空き家は100件、そのうち危険廃屋は9件だと報告した。さらに、改正法では管理不全空き家を防止するための指導・勧告が行えるようになったことで、具体的な対策が求められるとされた。
法改正に関連し、町長の世利良末氏は、これまでの施策に限界を感じていると語り、特に緊急代執行の実施について考慮する必要があると述べた。さらに、空き家問題の解決には予算化が不可欠であり、施策の一環として進めていくと意欲を示した。
大西議員は、インターネット環境の整備についても触れ、公共施設におけるWi-Fi環境の導入状況や、メリットについて質問を続けた。総務課長の二村研司氏は、公共施設でのWi-Fiは災害時に特に有効で、今後さらに広めるべきだと意義を示した。
会議全体を通じて、交通安全や空き家問題、インターネット環境の提供など、地域住民の安全と利便性を向上させるための具体的な取り組みが強調された。議員たちはそれぞれの問題に対して活発な議論を交わし、志免町の未来を見据えた意見が交わされた。町長もこれらの意見に真摯に耳を傾け、町政の方針に反映させていく意向を示した。