令和５年３月24日、大牟田市で第523回定例会が開催された。
議事内容は、各種予算案や条令の制定に関する議案が中心となり、重要な意見が相次いだ。
まず、令和５年度大牟田市一般会計予算について、予算特別委員長の中原誠悟氏は、予算の審査結果を報告した。市民の厳しい生活を反映し、非課税世帯の多さや所得水準の低さを考慮した予算の重要性が強調されることとなった。
中原氏によると、地域防災の強化や職員の適正配置も大きな課題として取り上げられた。職員の負担が特に顕著になる中、労働環境の改善が求められたことは象徴的である。
また、議案第86号に関する議論では、大牟田市の個人情報保護に関する条例の制定の必要性が示された。「それは、本市独自の条例廃止に繋がり、個人情報保護の後退を招く」という危惧が表明された。これは市民にとっての不利益を懸念する意見として、議員から多くの指摘があった。
その後、意見書案の審議では、新型コロナウイルス感染症の後遺症を抱える患者の支援強化に関する意見書が可決された。他にも、認知症対策に向けた取り組みが可決され、それぞれが社会問題解決への道筋を模索する姿勢が見受けられた。
骰山恵子議員は、一般会計予算への反対意見を表明し、市民の負担軽減と生活支援の強化が求められている時期とし、十分な対応が試みられていないと指摘した。「財源が厳しい中でも、積極的な施策が必要です」と再三にわたって強調した。
閉会にあたり、関好孝市長は議会に対する感謝の意を示した。
「厳しい状況ではあったが、災害復旧と地域経済の活性化に向けた取り組みを進めてきた」と述べ、市民のために全力を尽くす姿勢を強調した。市長の発言は、議会最後の場に相応しいものであり、今後のさらなる努力と連携の重要性が強調された。