令和3年度の大牟田市議会定例会では、複数の重要なテーマが討議された。
特に新型コロナウイルス感染症に関する議論が、松尾哲也議員の発言をきっかけに盛り上がりを見せた。全国的な感染拡大が続く中、松尾議員は、特に若年層へのワクチン接種促進について強調した。
松尾議員は、「市内感染者の急増が確認された。ワクチン接種の予約が9月6日から始まることは重要である」と述べ、早急な対応を求めた。この発言に対し、平河良教育委員会事務局教育監は、「安全な学校生活の確保に向けて、感染症対策を徹底している」と答えた。市は、従来のガイドラインに基づき、検温や校内消毒を徹底しているとのことだ。
また、感染者の多くが20代以下で占められており、教育現場においても大きな影響を与えていることが示された。特に、教員や児童生徒への影響を最小限に抑えるための対策が求められている。
議題の中には、新型コロナウイルス施策の一環として、教育現場でのオンライン授業の実施も挙げられ、平河教育監は、「児童生徒に対する教育活動を保障するよう、感染防止策を広範に実施している」と強調した。特に、サーマルカメラやCO2センサーの導入が進んでいることから、さらなる効果的な感染対策への期待が寄せられている。
次の議題に移り、大牟田吉野病院の機能強化が取り上げられた。関市長は、「当病院は、炭鉱災害に対する医療機関として重要な役割を果たしている」と述べ、早期の確認書履行に向け関係省庁への働きかけを約束した。特に、医療体制の強化が求められる中、国からの支援確保が急務であることが示された。
さらに、公共交通計画においても、大牟田市は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、交通機関への利用者減少が問題視されている。鴛海博都市整備部長は、「新たな地域公共交通計画を策定していく予定である」と述べ、今後の取り組みに期待が寄せられた。
市内の街路樹や公園に関しても議論が行われた。松尾議員は、特に高齢者の安全性や道路冠水問題を挙げ、対策として具体的な検討を求めた。鴛海部長は、「適宜点検を行い、危険箇所から順に対応を進める」と回答した。
加えて、帯状疱疹予防接種の助成についても問い合わせがあり、桑原正彦保健福祉部長は、「国の定期接種化の検討状況を注視しつつ、独自の助成介入も考慮する」と述べ、課題の検討を求められた。