令和4年3月那珂川市議会定例会が3月2日、午前9時30分に開会された。
出席議員は17名。議題は主に議案第19号の令和4年度那珂川市一般会計予算に関する質疑が行われた。議案の中で特に注目を集めたのは、災害復旧に関する予算や消防団の報酬改定についてだった。
臂 英治議員(会派清流自民)は、議案第19号の質疑において、消防団員の報酬増額の背景を説明した川口省二市民生活部長の発言を求めた。川口市民生活部長は、災害頻発化の中で消防団員の役割が増え、一人一人の負担が大きくなっているため処遇改善が必要であると強調した。また、春日市と大野城市の報酬額を参考にしたことも挙げた。
西畑・柏原線に関する議案では、臂議員が仮設防護柵の維持管理業務委託料として約1,500万円が計上されている理由を尋ねた。白水善尚都市整備部長は、被災後の維持管理に関する経費が約2,400万円に達していることを説明し、防護柵が設置されている期間中も管理費用が発生することを述べた。しかし復旧の見通しは立っておらず、さらなる費用発生が懸念される中、長期間の設置が必要になる可能性があるとのことであった。
また、田中夏代子議員は防災重点農業用ため池の整備について質問し、市内には32か所の対象池があることが明らかになり、令和12年度までの計画についても説明された。さらに、教育部長の三浦宏志氏は、片縄小学校の生徒数増加に伴う校舎増築も議題に上がっており、音楽室などを普通教室に転用している現状を踏まえた計画があることが報告された。これにより、令和4年度の児童見込み数が566名へと増加し、同時に学級数も1つ増える見込みである。
本日の定例会では、議案第2号から第55号までの質疑が行われ、全議案は関係委員会に付託された。議会は市民生活の質を向上させるため、様々な施策について議論を深めている。