令和2年9月11日に開催された那珂川市議会定例会では、様々なテーマについて市長及び議員の意見交換が行われた。特に、新型コロナウイルス感染症や災害対策に関する発言が目立った。
まず、清流自民の壽福正勝議員が、市政運営について武末市長に対し、強いリーダーシップを期待する旨の発言をした。その際、快適で安全・安心な生活環境を向上させるための施策の具体例として、豪雨による浸水被害対策が挙げられた。市長は、国交省と連携し、多目的ダムの事前放流協定を進めていることを説明し、浸水被害の軽減にむけた努力を表明した。
続いて、議員からは国道385号の4車線化や道路整備についての質問がなされた。壽福議員は、道路整備が地元住民の生活にどのように寄与するのか具体的に示す必要があると強調した。市長は、県と協議を進め、大型商業施設の誘致も視野に入れ、南畑バイパスの整備とともに進めていく考えを示した。
また、教育環境の整備に関する質問では、武末市長が「来年度から全児童生徒にタブレットを配布する」と述べ、教育現場でのデジタル化の進展に自信を持たせる発言を行った。
その他、歴史遺産の保存についても議論が交わされた。特に「安徳台遺跡」の保存活用計画が重要とされ、その計画の策定を進める意向が示された。
市長は、予算削減や事業の縮小に関しても言及し、厳しい財政運営が続く中でも市民の生活への影響を最小限に抑えるための工夫を求める姿勢を見せた。特に、新型コロナウイルスの影響に伴った支援策の充実について確認され、生活困窮者支援が強調された。
最後に、マイナンバーカードの普及促進に関しても議論が行われ、デジタル化の進展により自治体の負担軽減を図る方針が示された。市長は、マイナンバーカードのさらなる普及に向けた施策を進める考えを強調し、その重要性を訴えた。
全体として、地域の安全や教育・福祉の充実、行財政改革についての広範な議論がなされ、職員や市民にとって安心で魅力ある那珂川市の実現に向けた方針が示される議会となった。