令和元年9月24日、那珂川市議会において、議事日程第5の一般質問が行われた。市議会においては、複数の議員からの質問が相次ぎ、地域のさまざまな問題が浮き彫りとなった。
まず、裂田溝の整備について、原口憲雄議員が取り上げた。この水路は約1600年以上の歴史を持ち、農業用水路としての重要な役割を果たしている。原口議員は「何も改善されないままである」と指摘し、下流地区の管理状態について質問した。これに対し、小原博副市長は、農業関係者による日常的な管理を行っているとの説明をしつつ、必要な予算を確保していると述べた。
次に、田中夏代子議員は犯罪被害者支援の取り組みについて語った。那珂川市において、支援窓口の活動を挙げ、相談件数はここ数年ゼロ件であることに懸念を示した。中村一道健康福祉部長は、犯罪被害の影響への対応が必要とされる中、市民に対し寄り添い支援する姿勢が重要であると強調した。
最後に、上野彰議員による人口増加策についての質問が行われた。那珂川市の人口は過去10年間に484人の微増に留まっている。上野議員は、他市との人口差について触れ、「他市からの転入を促す施策が必要」と訴えた。これに対し、川口省二総務部長は、過去に実施した住宅取得奨励補助金制度の成果を示しつつ、さらなる取り組みを進める意向を示した。
議事は活発であり、さまざまな課題が議員たちの発言を通じて明らかとなった。特に、裂田溝や犯罪被害者支援に関しては具体的な施策の必要性が議論となり、今後の対策が求められる。認識の共有と具体的なアクションプランの策定が、市議会において重要であると確認された。
各議員は、次回の議会が近隣市に負けないよう、那珂川市の発展に向けた努力を続ける意気込みを新たにした。