令和2年9月7日午後4時より、那珂川市議会にて定例会が開催された。
今回の議題には、議案第62号から議案第78号までの質疑が含まれていたほか、報告第6号に関する質疑も行ない、市の健全な運営について様々な意見が交わされた。
特に、博多南駅前広場の駐車場料金改定について注目が集まった。清流自民の松尾正貴議員は、料金改定が市民にとって混乱を招くのではないかと懸念を示した。具体的には、現料金が60分100円から30分100円に変更されることなり、実質的な値上げと受け取られる可能性があるという。市の利益を考慮しつつも、経済福祉常任委員会での事前の議論が不足しているとの指摘もあった。
また、白水善尚都市整備部長は、料金改定の根拠として近隣駐車場の料金を調査した結果を挙げた。近隣の駐車場が60分110円から200円であることに対し、本市の料金が安すぎたことから改定を決定したと述べた。しかし、松尾議員は市民の負担増加に対する懸念を強調し、経済的な影響を考慮する必要があると訴えた。
次に、障がい児通所支援事業についての質疑も活発に行われた。利用者が昨年度から26人増加した背景について、中村一道健康福祉部長は医療の進歩と社会的認知度の向上を挙げ、需要の高まりを示した。
さらに、マイナンバーカード交付事業についても説明があり、江頭哲次市民生活部長は交付率が17.3%であり、年度末には40%の目標を掲げていることを明かした。また、マイナンバーカードの普及が行政業務の効率化やコスト削減に寄与すると期待を寄せた。
最後に、予算に関する質疑も多く、下水道事業会計の剰余金約3億円を積立て等に回すことについて、平山ひとみ議員は市民負担軽減の観点から疑問を呈した。それに対し、白水部長は下水道事業の安定経営を重視しているため、使用減免には充てられないと釘を刺した。市民の生活が困難な状況にある中、柔軟な対応が求められる場面も見受けられた。