令和4年3月23日、那珂川市議会の定例会が開かれ、複数の議案が審議されました。
特に重要な議題は令和4年度の一般会計予算です。この議案について、各議員から賛否の意見が出ました。
議案第19号の一般会計予算に対し、平山ひとみ議員が反対討論を行いました。彼女は特に同和対策事業に関する懸念を示し、「特権と利権の復活を懸念する」と述べました。平山議員は、国からの給付金が非課税世帯に限定されることに疑問を呈し、より広範囲な支援が必要であると強調しました。さらに、物価高騰に対する対策の欠如を批判しました。
一方、羽良和弘議員は賛成意見を述べました。彼は消防団の報酬見直しについて触れ、「報酬の引上げは団員のモチベーション向上につながる」と評価しました。また、高齢者福祉施策として、安全運転支援装置の購入補助事業も取り上げられ、これは高齢者の移動の自由度を保障する重要な施策であるとの意見を示しました。
また、議案第21号の国民健康保険事業特別会計予算についても反対の声が上がりました。羽良議員は、前回の議会での保険税改定について、コロナ禍の影響で経済的に困難な自営業者への配慮が不足していると述べました。
一方で、賛成の意見では、醫療的ケア児支援の新施策について高評価がなされました。予算には、医療的ケア児が地域で生活できるための支援策が盛り込まれており、地域参加を促すものとされています。その他にも、飼い主のいない猫の不妊去勢手術補助事業などが評価され、市民の生活向上に向けた取り組みが期待されています。
最終的に議案は議場で賛成多数により可決され、各議案は原案通り承認されました。議長は「議会終了後は各種調査事項に対する取り組みを進めていく」とコメントし、会議は閉会しました。
議事の進行はスムーズでしたが、羽根議員の遅刻問題が提起され、厳重注意の措置が取られる場面もありました。全般的に、本定例会では市民生活に直結する重要な議題が取り上げられ、議員からさまざまな意見が交わされました。