令和2年9月3日に開催された那珂川市議会定例会では、多岐にわたる議題が議論された。
議長の高原隆則氏は冒頭、17名の出席議員を確認し開会を宣言した。続いて、会議録署名議員として江頭大助議員、春田智明議員を指名した。
次に、今定例会の会期を9月3日から9月25日までの23日間と決定。議会の円滑な運営のため、仮議長の選任を議長に委任することも認められ、壽福正勝議員が選任された。続いて、市長の武末茂喜氏が所信表明を行った。
所信表明では、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方々に対するお悔やみとお見舞いの言葉、医療従事者への感謝の意が表された。更に、令和2年7月の豪雨災害に関して悼みと支援を述べ、防災や減災への取り組みを強調した。市長としての4期目の抱負も示され、引き続き市民サービス向上を目指し、進化するまちづくりへの取り組みの意欲が語られた。
特に防災・減災の重要性を訴え、自主防災組織への支援や防災力強化を進めると述べた。また、市道整備や観光振興についても触れ、地域経済の活性化も仕掛けの一つであるとして国道385号の拡張を進める計画を紹介した。
教育環境の整備や、ICTを活用した学力向上では、小・中学校の全生徒にタブレット端末を提供する構想があると発表された。さらに、地域の魅力を強化し、自然共生型の魅力あるまちづくりを進める意向も示された。
この日、議案は第62号から第78号まで上程されました。議案第66号では、新型コロナウイルスによる影響を受けた事業者に対する納税猶予を設け、令和2年度一般会計の補正予算についても言及されました。市長は新型コロナウイルスの影響による減収見込みを伝え、歳出予算の見直しについても言及した。
また、監査委員による財政健全化報告では、実質収支が厳しい状況であることが示され、今後の行財政改革の重要性が強調された。市長は、市商工会との連携を深め、地域商工業の活性化に引き続き取り組む姿勢を示し、支援策を充実させると述べた。
上述した緊急時の市民生活への配慮からも、今後多様な施策を講じていく必要があると、市長は訴えた。議会の議決を得ることで、公共事業や支援が実現可能になり、地域の活性化や市民の生活向上へ寄与することが期待されている。