令和3年の12月定例会では、那珂川市の各議員が提起した一般質問が行われた。
特に羽良和弘議員は、子宮頸がん予防ワクチンについて詳細に質問を展開した。このワクチン接種は、女性の約8割が生涯に一度は感染するヒトパピローマウイルス(HPV)を対象とし、実際には接種を受けた人々の健康影響が議題に上がった。特に、接種後の副反応として報告される症状への不安が議員自身にもあり、再度の積極的勧奨再開への不安を痛感すると述べた。
また、教育部長の大倉野聡氏が、令和3年度までの接種者状況や、お礼や健康状態の確認を実施した結果、重大な副反応が確認されていないことについても言及した。さらに、羽良氏は、厚生労働省の対応や、個別通知の必要性とそれに従う市の姿勢が、政策上正当か疑問を呈した。
加えて、津留渉議員による生活交通の維持確保についての質問も重要であった。市としては、コミュニティバスが通らない地域にデマンド交通という新たな交通手段がスタートしている。だが、システムに登録しない限り先行利用が難しい現状もあるため、周知活動の重要性を再確認した。市長の武末茂喜氏も、クーポンを用いた一括現金支給の選択肢について触れ、即時的な対応を求めた。
さらに、環境問題に対しても議論が及び、気候非常事態宣言やゼロカーボンシティ宣言に関する意見交換が行われる。市長はどうすべきかの積極性を示し、市全体での共同の取り組みが期待されている。新たな施策の導入や、環境意識の醸成に向けた市の意欲が問われる場面も多くあった。
最後に、稲生茉莉子議員が制服や学用品のリユースの必要性について言及し、社会的負担軽減のための施策の採用が必要であるとの考えを示した。これにより、教育長はリユースの重要性を認識し、校内での取り組みの具体化にも期待を寄せていると答えた。