令和4年6月29日、福津市議会は第4回定例会が開かれ、複数の議案が審議された。特に注目されたのは、令和4年度の一般会計補正予算(第1号)に関する議案であった。
議案第33号の審査結果は予算審査特別委員会の委員長、米山 信氏から報告され、全員賛成で可決されることとなった。補正予算の中には、新設される小学校と中学校に関する測量設計費が含まれており、戸田 進一議員からは、候補地の洪水リスクを指摘し反対意見が表明された。戸田氏は、安全性が確保されない中での建設計画に疑問を投げかけ、本計画に反対の立場を堅持した。
一方で、賛成の立場を示した石田 まなみ議員や中村 晶代議員は、子どもたちの過密状態を改善するための新設校建設が急務であると強調した。福間南小学校の過密解消を視野に入れた学校建設の必要性が議論され、様々な観点から賛否が分かれた。
続いて、環境教育の推進に関する意見書も審議された。蒲生 守議員は学校施設のZEB化の必要性を訴え、この意見書が可決されるべきとの考えを示した。福津市の学校施設が環境教育の場として機能するには、カーボンニュートラル達成に向けた更なる取組が重要であると強調し、令和4年度の予算措置が不可欠であるとの意見を述べた。この意見書も満場一致で可決された。
次に、福津市福祉会館夕陽館の早期再開を求める決議が提出された。戸田 議員は、夕陽館の民営化に関する混乱を指摘し、早急に市民への説明を行う必要があることを訴えたが、最終的には賛成少数で否決となり、その再開は見送られることに。議会は、市民の福祉向上を目的とした事業であるべきとしつつも、財政運営との兼ね合いから、どのような形で運営していくのかを再考する必要があるとの意見が多く寄せられた。
最後に再度議論された令和4年度の一般会計補正予算(第2号)は、特に物価の高騰に伴う小中学校給食費の軽減策を盛り込んでおり、関連する措置が全員賛成で可決された。このように、本定例会では市民生活に直結する重要案件が多く取り上げられ、今後の福津市の政策に影響を与えるものと期待される。