令和5年12月7日、福津市議会の定例会が開催された。主な議題には教育委員会教育長の任命が含まれ、議員たちからは市長の任命理由についての質疑が相次いだ。市長の原﨑智仁氏は、教育委員会の改革が必要であるとの考えを強調し、新たな教育長の選任がその一環であると述べた。
教育長に推薦された田渕氏に対する質疑では、議員らから教育委員会が直面している課題や混迷している教育行政の現状について、具体的な説明を求められた。原﨑市長は、教育委員会が主体的かつ責任を持って教育行政を進める必要性を改めて強調し、田渕氏がその役割を果たすべきとの認識を示した。また、教育長不在の期間にも教育行政が運営されていることを説明し、現体制においても職責が果たされていると述べた。
一方、同じく議題に上がった小学校新設予定地の安全性に関する請願についても鋭い意見が交わされた。住民の安全を担保するため専門的な調査の実施が求められているとの意見が多く、議会でも賛成意見が多数を占めた。特に、洪水浸水区域内に建設されるため、周辺地域と学校の安全性を含めた十分な説明が必要との意見が強く支持された。
また、議案第69号から第75号までの各提案についても審議が行われ、福津市の学童保育所条例の改正や福祉会館条例の廃止などが可決された。市民福祉委員会の報告もあり、地域福祉の重要性に関する質疑が続いたが、最終的に各議案は賛成多数で承認された。
今回の会議では、様々な議案の審査が行われ、市民の声を受け止めた意見書も提案されるなど、教育や地域福祉に向けた幾つかの改革が進められる方向性が示された。議長である髙山賢二氏は、議題のすべてが円滑に審議されるよう努め、次回定例会の開会日を令和6年2月19日と通知した。