福津市議会第2回3月定例会が開かれ、下水道の溢水事故およびコロナウイルス感染症対策に関する質問が行われた。農業用水路の整備により、住民の安全と水資源の管理が求められる中、議員からの質問が集中した。
まず、下水道の溢水事故について、原崎智仁市長がその原因を説明した。西福間地区でポンプが故障し、浸水事故が発生したことに対し、「異物が詰まったのが直接的な原因だが、根本的な対策を進めていく必要がある」と強調した。
さらに、下水道ポンプのバックアップシステムについても議論された。ポンプ故障時には、他の電源からの切り替えや、非常用の発電機による常時稼働がなされていると市は明言した。しかし、停電時の対策については「まだ改善の余地がある」との反応を示した。ポンプの稼働率が80%を超え、高圧化している現状に対し、下水道の老朽管路の改修状況を把握し、クリーンな下水道環境を整備する方針が打ち出された。
次に、コロナウイルスの感染状況とワクチン接種について議論された。市のデータによると、1月に93人、2月に30人の新規感染者が確認された。年齢層では、50歳以下の感染者が70%を占めていることが明らかになった。このため、特に高齢者に対する感染防止策が重要視され、原崎市長は「個別接種と集団接種を組み合わせ、円滑な接種を目指す」と述べた。
さらに、ワクチン接種における優先順位や日程についても触れられた。高齢者施設への接種が優先される見通しであり、接種券は3月下旬から発送される計画となっている。
最後に、感染症対策の観点から市民に対する情報提供が求められた。補助金制度による自主的なPCR検査実施についても、今後の検討が必要との認識が強調された。
議会の議論を受け、市民の安心と安全を確保するために、福津市は今後も感染症対策およびインフラ整備に注力していく方針であると伝えられた。