福津市議会の令和2年第1回定例会では、重要なテーマとしてエンゼルスポット及び保育所の今後について議論が行われた。
特に、エンゼルスポットの廃止決定は、職員や利用者の間に大きな衝撃を与えた。市側の原崎智仁市長は12月中旬にこの廃止を決定し、年明けの1月20日に全員協議会で報告した。
このような迅速な対応は、年末ギリギリの判断により利用者に対する配慮が欠けているという批判が寄せられる事態となった。
また、尾島浩二議員は、エンゼルスポットが地域の母親たちにとって大きな支えであり、心の拠り所であることを強調した。利用者からのアンケート結果も、エンゼルスポットが多くの市民に愛されていることを示しており、単なる財政的理由で廃止されるべきではなかったとの意見が多かったことが明らかとなった。特に、利用者は、保育士やスタッフとの関係によりその存在価値を感じていたとの声も多かった。
大和保育所の今後の方針についても議論が交わされた。原市長は、大和保育所が民間で運営される可能性に触れつつ、職員に対する適切な支援をしていく必要性を強調した。具体的には、民営化にあたっても今まで培った技術やノウハウを生かす方針であると述べた。
さらに、新設校に関しては、竹尾緑地に学校を建設する案が再度浮上しているが、財源問題が解決しない限り進められないとの発言もあった。新設校の必要性は議員たちからも強く訴えられ、未来の福津市を見据えた計画推進が求められる状況である。
市側は今後、安定した子育て環境を提供するため、他の保育施設との連携にも力を入れる方針を示している。市の未来は子供たちの育成によって作られるとし、市民の意見を反映した児童福祉の進展を目指して努力していく姿勢を見せている。しかし、その一方で、短期的な経費削減を優先するがあまり重要な地域資源の廃止が進むことに対する市民からの不安の声も無視できない状況となっている。