福津市の海周辺には、22kmの白砂清松の海岸線が広がり、市民にとって重要な資源である。今月、一般質問に答えた市長や部長は、海の安全対策や管理について口を揃えて、その重要性を強調した。
安全対策の一つとして、海水浴場での水上オートバイの利用について問われた原崎智仁市長は、現在この行為を管理する法律がないため、規制が難しいと述べた。しかし、福岡県の迷惑行為防止条例を通じて対応を進めていく必要があるとの見解を示した。
続いて、海水浴利用者に対する安全対策についての質問も上がる。市は福岡県ライフセービング協会や地元漁師との連携により、海水浴客へのマナー啓発活動を行ってきた。合わせて、海水浴場にはライフセーバーが派遣されていない現状があることが問題視されている部分だ。さらに、市内の海水浴場においては、すべてがそんな状況にある中、今後の安全対策はどう進めるべきかが問われた。
また、海周辺の駐車場管理の必要性も浮上した。福津市の海岸へ訪れる際の駐車場の安全な管理体制を整えることが求められている。市長は現在、地域振興部が駐車場の有料化を検討していることを発表した。この管理体制を通じて、路上駐車問題を解決しつつ、利用者の正当な権利を守ることが期待されている。
海岸の清掃活動も重要な課題の一つだ。本市では、アオサが大量に漂着する問題が頻発しており、これに対する清掃活動をシルバー人材センターが担っている。実際には、本年は113万8,000円の予算で、年2回の作業を行うことが決まったが、清掃の頻度が不足していると感じられることが多い。市では、今後さらにアオサ清掃の費用を充実させるための取り組む必要があるだろう。
その上で、海岸駐車場については、検討を進め、地域の意見を反映させつつ、適切な対応ができるように進めると言及した。このように、海に関連する様々な問題に対応するため、市は一体となって取り組みを進めていく意向を見せた。さらに、海の安全と観光振興に対する具体的な方策が求められる。
特に目を引いたのは、中小企業支援の内容で、新型コロナウイルスの影響が長期化している中、小規模事業者への支援を強化している点だ。市では新たに実施したキャッシュレス決済促進や申請支援窓口の設置など、地域経済活性化を目指した取り組みを継続していくことを強調した。
海の安全対策と中小企業支援の両立は、地域の持続的な発展に不可欠である。市民と行政が共に海の環境整備に取り組むことで、福津市の地方創生を支える基盤を作る必要がある。