令和3年9月定例会、福津市議会では、様々な重要な議題が取り上げられた。特に秦浩議員の一般質問には多くの注目が集まった。一般質問の中で、特に難病患者に対する市の支援制度についての質問は、本市の健康福祉に関連し緊急性を含む問題だ。
秦議員は、市の難病患者に対する助成制度について尋ねた。原﨑市長によると、現状では骨髄バンクのドナーへの助成制度は未実施だが、今後の施策を検討する考えを示した。また、難病患者に対しては、障害者総合支援法に基づく福祉サービスの支援が行われているとのことだ。これに対し、秦議員は、「本市も人に優しい市となるため、助成制度を早期に導入してほしい」と強調した。
次に、秦議員は防災についての疑問を提起した。特に、8月の大雨時における避難所の運営体制や消防団の活動状況についてが焦点となった。原﨑市長は、避難所は地域において確保されており、コロナ対策版の避難所運営マニュアルに基づき対応を行っていると説明した。しかし、避難所における滞在の快適性や安全性に疑問の声があがり、今後改善が求められる。
さらに、地域公共交通網形成計画に関する質問もあった。蒲生守議員は、地域のニーズに応えられているかどうか、交通の結節点でのバス停改良について具体的な進展を求めた。都市整備部長からは、約135カ所のバス停が設けられたことや、タクシー利用のガイドラインも整備されているとの答弁があったが、依然として公共交通の利用状況には課題があると指摘された。
今回は、特に学童保育所の整備計画についても議論が交わされた。市長は児童数の増加を見据え、保護者のニーズに応じた施設の整備を進める方針であることを示したが、料金体系についての見直しや、指導員の賃金の課題も指摘され、今後の対応が重要視される。
市営住宅の長寿命化に関する問題も重要なトピックとして挙げられた。市長は、行政センターの廃止を含む様々な施策について、自らの判断でプロセスを踏みながら進めていることを強調した。しかし、住民との対話や情報共有が十分でないとの指摘も受け、今後の改善が求められる。
これらの討議を通じて、市民サービスの向上に向けた積極的な努力と、地域の要望に対する柔軟な対応、さらには市民とのコミュニケーションの強化が強く求められていることが改めて明確になった。