おおい町議会における令和2年第1回定例会が開催され、様々なテーマが議論された。特に、新型コロナウイルス感染症対策に関しては、各議員からの質問が相次いだ。町長の中塚寛氏は、この感染症の影響で町内の感染者が未だ確認されていないものの、今後の感染拡大に備えた対策が必要だと述べた。さらに、窓口での対策として、職員のマスク着用や消毒液の設置などを強化しているとし、議会に対して住民への注意喚起を行うよう要請した。
また、学校教育における対応についても議論が交わされた。臨時休校期間中の学習機会確保について、児童クラブでの受け入れ態勢を検討する必要があるとの意見が出た。教育長の中川和博氏は、民間の保育園との連携を図りながら教育活動を進めていく意向を示した。特に、子どもたちのストレスを軽減するための取り組みが重要であるとの認識も示された。
介護者家族への支援策も重要なテーマとして取り上げられた。議員からの指摘を受け、介護相談日の開設や地域包括支援センターによる訪問サービスの強化が求められた。介護福祉課の赤井克良氏は、精神的なサポートや情報提供がさらに重要であると述べ、今後の施策の充実を図る考えを示した。
また、町営住宅に関する議論も行われ、入居者数の多さから、新たな住宅供給の必要性が強調された。特に、低所得者層向けの住宅を増やす検討が待たれる。建設課の板谷則昭氏は、入居基準緩和についても前向きな姿勢を見せており、町民にとってより利用しやすい住宅政策の工夫が期待されている。
観光協会や(株)おおいの役割についても検討した。観光振興のため地元企業との連携を深め、更に自主事業の展開を促す必要性が指摘された。これにより、観光事業者の収益力強化を目指していく方針も示された。
ごみ処理施設の建設に関しては、高浜町の処理施設が今後のごみ処理問題に影響を及ぼす可能性があるとの懸念が表明された。この課題に対して、町長は町の方針や計画を十分に検討する姿勢を強調したが、住民の理解と協力が重要であるとも述べた。
以上のように、今回の議会においては、新型コロナウイルスをはじめとした各種問題への対応が多角的に議論され、今後の町の対応に注視が必要であることが浮き彫りとなった。