令和3年9月3日、大網白里市議会第3回定例会が開会した。
この定例会では、市長の金坂昌典氏が現在の市政状況について報告を行った。特に、新型コロナウイルスの影響が続く中、地域内の感染者増加や医療体制の逼迫について言及した。また、ワクチン接種率の上昇にも注目し、必要な対策を進めていると述べた。
金坂市長は、8月末時点で65歳以上の接種者が約8割に達し、全体の46.8%が2回目の接種を終えたことを発表した。10月からは集団接種の回数を増やし、供給状況に応じた活動を行っていくと強調した。
また、財政状況についても触れ、令和2年度の決算状況を報告した。一般会計は215億円の歳入決算額を示し、前年度比286万の黒字となった。この結果を受けて、引き続き財政健全化に向けた取り組みを強化する方針を明言した。一方で、高齢化や人口減少により税収の伸びが期待できない中、義務的経費が増加しているため、緊急的な取組を進める必要性を説いた。
さらに、行政事務の報告では、災害対策の重要性を訴えた。7月の大雨被害を指摘し、市民への早期避難の重要性を強調。防災訓練や避難基準の徹底を図っている他、身近な防災環境を整える作業も進める。
後の議案審議では、補正予算や条例改正案が上程された。特に、令和3年度の一般会計補正予算の議案では、2億2080万円を加え、総額153億円に引き上げる計画が示された。具体的には、ワクチン接種業務やひとり親家庭等医療費助成費用等に関連した項目が含まれている。
その他、人権擁護委員の候補者推薦についても意見が求められる中、川名辰司氏の再任劇が提案され、議会の意見を待つこととなった。
議長の北田宏彦議員は、議会運営の進行についても言及し、全体の調整と協力を呼びかけた。今後も定例会を通じて市政に関する重要な事項が議論されていくことが見込まれている。