令和6年3月定例会(第1回)が開かれ、市政に関する一般質問が行われた。
布施 満明議員は、旅券申請の現状について質問し、特に千葉県の出向機関である山武地域振興事務所でのパスポート申請業務が閉鎖された経緯に触れた。市民は現在、千葉市や山武市で申請手続きを行っていることが報告され、令和5年10月時点で千葉県41市町でパスポートの申請事務が行われていると明らかになった。布施議員は、東金市でも窓口を開設する必要性について強調し、鹿間 陸郎市長は「利便性向上につながるが、混雑するなどの課題もある」と見解を示した。
次に、公共工事の入札執行について西田 欣士議員が質問した。土木工事の落札率は80%程度であるが、近年の物価高騰が影響しているとの指摘があった。鴇田義弘総務部長は、最低制限価格設置の意義を説明しつつ、平均落札率を報告した。令和5年度では土木工事が24件、平均落札率は85.81%となったことに注目が集まった。
次に、ワクチン接種の助成状況について議論が交わされた。市民福祉部長の緇莊 裕之氏が、定期接種は全額公費負担で行われていることを説明したが、任意接種においては助成が行われていない現状を報告した。特に帯状疱疹ワクチン接種の助成について期待の声が上がり、鹿間市長は国の動向を注視しながら検討する意向を示した。
教育行政において、布施議員は学校図書館の活用を促進するための施策についても言及した。また、清宮 利男議員は防災行政に関する質問で、地域防災計画の見直し意欲を示し、ボランティア対応や避難所の感染対策についての考えを述べた。
さらに、東金市では外国人住民への支援策が求められ、言語の壁を越えるための施策が議論された。災害時サポーターに期待する声もあり、必要なスキルの向上が強調された。
市の経済振興に関しては、みのりの郷東金の改善点が指摘された。出荷者との良好な関係構築や、価格設定の明確化が求められ、農産物の魅力を活かした販売戦略の重要性が申し上げられた。各議員の質問を通じて、市民の安全や教育、産業振興に向けた具体的施策についての議論が深まった。今後の動向が注目される。