令和元年9月26日に開かれた大網白里市議会第3回定例会では、委員会審査報告や閉会中の継続調査に関する議題が扱われた。
まず、金坂昌典市長が台風15号の被害状況と復旧作業について報告を行った。市内では、停電が約15,000軒に及ぶ影響があったが、復旧作業は順調に進み、9月25日までに全ての停電が解消されたと述べた。また、農業や住宅に対する損害額が約4億7,500万に上り、特に高齢者世帯への影響を懸念した。
次に、決算特別委員会委員長の山田繁子議員が平成30年度の各会計決算の認定報告を行い、予算の執行状況について詳述した。具体的には、歳入歳出の適正性を審査し、賛成多数の結果として認定されるに至った。滞納額の削減や自主財源の確保等の要望が挙げられた。
反対討論では、黒須俊隆議員が財政状況の悪化を指摘し、複数の事業が無駄な支出であると強調した。特に、スマートインターチェンジの整備に関しては、過剰な投資に対する疑問を投げかけ、地域住民の福祉向上が二の次になっているとの見解を示した。
その後、陳情第6号において小湊鉄道バスの運賃値下げが求められたが、委員会の報告では不採択とされた。市民の移動権を重視し、市民の声を反映する必要性が論じられたものの、必要な対策が講じられない現状が浮き彫りとなった。
最後に、本定例会では、議案4件と6件の陳情についても審議が行われ、全ての案件は可決される運びとなった。市長は今後も、災害復旧及び恒久的な防災対策に取り組む意向を示し、市の財政運営や地域振興のための取り組みが求められている。