令和6年2月26日、大網白里市で第1回定例会が開催された。
会議は午前10時から始まり、出席議員は18名で、今回のテーマは市政に対する一般質問であった。特に、企業の誘致と子育て支援、観光振興、そして防災対策に関する意見が多く交わされた。
まず、企業誘致に関する質問では、圏央道開通後の大網白里市の経済成長が注目された。飯高謙一企画政策課長は、圏央道が開通することにより、成田空港を中心とした物流企業や工場の立地が期待されると回答した。しかし、市内には企業立地に適した土地が不足しており、誘致には工業団地の整備が必要とのことであった。市は、産業用地確保に向けた調整にも取り組み続ける考えを示した。
次に、ちば共創都市圏の連携策が問われた。企画政策課長によれば、千葉市をはじめとした地域都市が連携し、産業振興に努めているとのことで、観光施策の観点からも他市と共に取り組みを進めるとの意向が表明された。
子育て支援については、児童虐待の防止策が取り上げられ、心理的虐待に関連する情報提供の強化を継続する姿勢が示された。また、保育士の処遇改善についても進められているが、現場での厳しい労働環境が保育士不足を引き起こしていることは憂慮されるポイントとなった。特に1歳児、2歳児の保育士配置基準を満たすためにも、更なる支援が求められる。
新たに策定される観光ビジョンに基づいて、インバウンド観光の促進が計画されていることも触れられた。九十九里地域の広域連携を活かした観光資源の開発が進行中であり、住民にも多くの観光資源が埋もれていることを再認識する意思が示された。特に、デジタル博物館などの新しい形の観光資源に注目が集まっている。
防災面では、能登半島地震を受け、避難所の整備と感染症対策が新たに強調された。特に、高齢者や障がい者の避難所については、福祉避難所の協定が締結されており、個別の避難計画も進められている。タブレットや多言語対応の避難所運営が今後求められるという意見もあった。
全体として、持続可能な地域作りのためにも、行政と地域住民が一体となり努力していく重要性が訴えられた。