大網白里市の第3回定例会では、市政に対する一般質問が行われた。重要な議題の一つとして防災対策についての議論が浮上した。
石渡登志男議員は、みずほ台による防災バスツアーの開催について質問し、土日使用の柔軟性を求めて、地元の防災顧問会による自主防災活動の重要性を訴えた。「災害はある日突然訪れるため、行政の公助・共助・自助が大切です」と述べ、地域における防災意識向上の重要性を強調した。
これに対し、大塚好安全対策課長は、「バスの使用希望者には、事前の協議をお願いする」と述べ、今後の地域との連携について前向きな姿勢を示した。また、防災備蓄についても言及があり、簡易間仕切りやマットの現状を報告した。
次に、石渡議員は市の財政問題に言及し、「人口減少が進む中で財政は圧迫されている。どう改善していくかが大事である」と指摘した。秋本勝則財政課長は、財源確保や歳出削減の必要性を述べ、「新規事業の凍結や既存の事務の見直しが求められている」と応じた。
さらに、議題は空き家対策や九十九里浜の津波対策についても触れられた。堀本孝雄議員は、全国の空き家問題を引用し、地元の現状を心配した。岡部一男地域づくり課長は、「市内の空き家は約400件認識しており、今後は近隣自治体の取り組みも参考にしたい」と述べた。
また、福祉タクシーの助成問題が取り上げられ、「支援が受けられなくなった高齢者や障害者の声を真摯に受け止めてほしい」との意見が寄せられた。市長は、限られた予算の中でも福祉施策の維持を約束した。
最後に、市有バス使用基準の変更に関する話題があり、今後も市民への周知や柔軟な運用が求められた。市議会では市民生活に直結する活動が多くの議員から注目され、今後の施策に対する期待が高まった。