令和5年12月22日、大網白里市議会の第4回定例会が開会された。
会議では、議会運営委員会から付託された陳情についての審査報告が取り上げられた。この陳情は、自治体の意思決定に関与する者と関わる企業の公共事業受注を制限するための政治倫理条例の制定を求めるものである。議会運営委員長の北田宏彦氏は陳情の採択が賛成少数により不採択となったと報告した。また、政治倫理条例の重要性についても議論が交わされた。
特に、黒須俊隆議員は議論の中で、隣接する千葉市など多くの自治体が政治倫理条例を持っていることを挙げると共に、公共事業の受注において親族や関係者が不適切に関与することの懸念を示した。彼は「政治倫理条例の制定は市民の信頼を得るために必要不可欠だ」と強調した。
一方、陳情に対して質疑も行われ、宮間文夫議員が審査の内容に疑問を呈した。北田氏は、委員会内での審査は行われたことを説明したが、宮間氏は審査が不十分であるとの印象を持ったと述べた。こうした発言は、議会内での政治倫理に関するさらなる議論が必要であることを示唆している。
続いて、総務常任委員会からの報告が行われた。議案第1号や第6号、第11号については全て原案通り可決されたことが明らかになった。特に議案第1号では、ふるさと納税の増加が報告され、昨年度よりも約6.74%の増加を見せている。
また、議案第8号のデジタル博物館の設置や、議案第12号の使用料及び手数料に関する条例改正も審議され、それぞれ原案可決となった。市の施策として文化財保護や市民利便性向上が重要視されていることが伺える。
さらに、議員派遣の件についても決定がなされた。千葉県南市議会議長会主催の議員研修会に斉藤完育議員実施し、続いて藤枝市への行政視察研修も行うことになった。議会は、多様な視点からの学びを重要視しているようだ。
最後に、閉会中の継続調査及び審査についての申出が許可され、今定例会は閉会となった。次回の定例会は令和6年2月20日に予定されている。