令和4年3月の能代市議会定例会では、単身高齢者世帯に向けた見守りサービスの導入が議論された。特に、福島県浪江町で導入された「見守り電球」が注目を集めており、トイレなどの電球を特別なものに替えることで、利用者の安否を確認することができる仕組みが提案されている。
このデバイスは使い方が簡単で、住民にとってのプライバシーにも配慮された設計となっている。渡邊優子議員は、「ぜひこのような最新の技術を取り入れ、サービスを強化してほしい」と述べており、市長も検討する意向を示した。
次に、消費生活センターの業務体制についても改善が必要との意見が出た。相談の増加に際し、相談員を増員し、専用のブース設置を行う必要があると主張された。市としても専門職の増員を検討し、相談内容がより多様化している現状に応じた体制を整える考えが示された。
さらに、雪国としての課題も浮き彫りになり、カーブミラーの設置や地域住民による除雪ボランティアの育成についても意見が集まった。市長は、ボランティア活動を推進し、地域の共助による除排雪作業をより活発化させるための施策を検討する意欲を示した。
雪による交通事故のリスクを軽減するため、カーブミラーの設置基数も増やしていきたいとの考えが述べられた。
一方、融雪歩道の整備についても議論され、市道や歩道の安全確保を図りつつ、今後さらに整備を進める考えが示された。特に、学校周辺の歩道については、児童や高齢者が安全に通行できる環境づくりを重視する姿勢が明らかにされた。
今後、能代市は高齢者や女性の生活支援、地域住民の連携を強化し、独り暮らし支援サービスを拡充、さらには地域の多様なニーズに応じた施策を展開していく必要がある。サービスの効率化、見守り強化や除雪体制の充実を図ることで、市民が住みやすい能代市の実現に向けて努力していく意欲が市側からも強く感じられた。