令和4年9月29日の能代市議会定例会では、数多くの議案が審議され、主要な案件として育児休業制度の改善と地域活力向上を目的とした固定資産税の改正が提案された。
特に注目されたのは、議案第60号の「能代市職員の育児休業等に関する条例の一部改正」である。この改正案は、育児休業の取得要件を緩和し、職員が妊娠・出産・育児をよりスムーズに行えるような環境を整えるものであり、総務企画委員長の針金勝彦氏は、「本案は原案どおり可決すべき」と強調した。
続く議案第61号では、地域再生法に基づく固定資産税の課税免除および不均一課税に関する条項の見直しが提案された。この改正は、地方公共団体の活性化を目指し、誘致企業に対する優遇措置として期待されている。針金勝彦氏は、審査結果として「原案どおり可決すべき」と述べ、これに対する議員からの異議はなかった。
さらに、保育所の廃止に関する議案第63号も重要な議題として挙げられた。文教民生委員長の大高翔氏は、入所できる児童数の減少を受けて、能代市第四保育所を廃止する方向性を示しており、「今後は保育士の処遇や雇用に配慮した対策が求められる」としました。
議案第69号では、令和4年度能代市一般会計補正予算に関する専決処分が報告され、市長の齊藤滋宣氏は「復旧経費に必要な支出が含まれている」と説明した。特に、8月の大雨災害に伴う補正予算が話題に上った。
このほか、議事では水田活用の直接支払交付金の見直しに関する意見書提出など、多岐にわたる案件が審議され、全てが原案通り可決された。この結果、議会は中心市街地の活性化や市民の生活支援策を一層強化する方針を打ち出したが、市民にはさらなる具体策の提示が求められている。