令和6年3月4日、能代市議会定例会が開催され、様々な重要な議題が取り上げられた。
この日、議員たちは令和6年度予算についての詳細な議論を行った。市議会において、特に注目を浴びたのは、予算規模が340億円を超えたという点だ。多数の議員からは「この予算は過去最大規模であり、その中で適切な資源配分が求められる。高齢化社会に伴う社会保障費や教育、福祉に関する支出の見直しが不可欠である。」といった意見が相次いだ。
加えて、新型コロナウイルス感染症の影響により、今後の財政見通しについて懸念が示された。市長の齊藤滋宣氏は「厳しい財政状況ながらも、次世代に過度な負担を残さない持続可能な財政運営を行っていく必要がある」と強調した。
次に、能代七夕天空の不夜城の継続についても多くの関心が寄せられた。針金勝彦氏は「今年で10回目となるこの事業は、観光促進に重要な役割を果たしている」と指摘した。市長は「地元の皆さんや関係者の協力に感謝し、今後の発展に向けて課題を検討していく必要がある」と述べた。
さらに、災害対策としてのトイレトレーラーの導入についても議論があった。鍋谷暁氏からは「能登半島地震を受けて、衛生的なトイレの確保の必要性が実感された。トイレトレーラーを導入することは重要だ。」との意見が出された。市長は「今後、導入に向けて検討を進めたい」と述べ、地域住民との意見交換も行う方針を示した。
また、公共交通の利便性向上についても話題となり、まちなかコサクルの実証実験の成果が報告された。実証実験での利用者からは「便利である」との声が多かったものの、一部では操作の難しさに対する指摘もあり、今後の改良に向けて努力が必要であることが確認された。
そして、学校給食費の無償化についても再度議論される中で、相場未来子氏が「教育を受ける権利を保障するために無償化を進めるべきだ」と訴えた。市長は国の動向を見守るとしながらも、全児童生徒を対象にした無償化の実現に向けた取組は重要であるとした。
以上の議題を通じ、能代市議会では今後の課題が明らかにされた。市民に対しては、予算の振り分けや政策の方向性についての継続的な説明が求められることが再認識された。市長は「市民の皆様に寄り添った施策を講じていきたい」と語り、市の未来に向けた決意を表明した。