令和3年3月18日、能代市議会定例会が開催され、各種議案や予算案が審議された。
特に注目されたのは、令和2年度と令和3年度の補正予算に関する議案である。議案第21号と第22号の国民健康保険特別会計補正予算では、歳入歳出予算の総額にそれぞれ2631万1000円と3073万7000円が追加されることが決定された。この内容は、保険制度の安定的な運営を図るものであると考えられている。文教民生委員長に職を預ける落合範良氏は、「健康保険制度を堅持することは市民の安心な生活に寄与する」と強調した。
また、能代市の井出治市長は「新型コロナウイルスの影響を受けた市民の生活支援を、この予算案で強化していく」とし、特に介護保険特別会計に関する議案第23号では、曜日ごとの支援策を考慮した新規予算案を示した。
続いて、産業建設委員会では予算案に関連した他の議案が報告された。安井英章委員長が議案第15号と議案第16号の簡易水道事業特別会計補正予算を可決するよう求めた。議案第15号では歳入歳出をそれぞれ7万2000円減額する一方、議案第16号では2571万2000円の減額を決議した。
続いて、議案第26号、予算委員長の針金勝彦氏が報告した一般会計補正予算は、歳入歳出の総額から2億402万円を減額し、その後の扱いに関する質疑が行われた。予算につき、総務企画部長の吉岡康隆氏は「より一層の歳出削減と財政健全化に努める必要がある」と述べている。
さらに、地域市民との対話を経て進める教育長や教育委員会委員の選任に関する議案も審議された。やはり議会閉会後に見守られる必要があるが、今後介護や教育等の分野での改善案について具体的な施策が期待されている。
この他、国の補助削減に伴う予算案に対しては、これからも地域経済や市民生活全般にわたる懸念を表明する議員が相次いだ。