令和5年9月11日、能代市議会定例会が開催された。会議では、7月の大雨災害に関する対応や農家支援など、多くの重要な議題が取り上げられた。特に災害への対応として避難所の整備が強調され、第四小学校の開設時期には議論が集まった。これに対して、市長の齊藤滋宣氏は、判断が適切であったかどうかの見直しが必要であると述べた。
議会では、災害後の支援についても言及された。特に、農業に対する支援策の充実が求められた。農家への救済事業が計画中であるが、具体的な進捗状況には疑問が呈されている。相場未来子議員は、災害救助法に基づく住宅の応急修理制度の活用状況についても質問し、申請が少ない理由について尋ねた。それに対し、市は周知の努力を続けていると説明した。
続いて、二ツ井地域の上水道事業についても質問が上がった。安井英章議員は、地域住民にとって上水道の利便性は非常に重要であり、加入希望者を増やすための周知の必要性を訴えた。また、災害時に備え、避難所に冷暖房設備やトイレの整備が求められた。相場議員は特に、段ボールベッドの備蓄が必要であると指摘し、また、避難時の情報発信についても工夫が求められた。
加えて、マイナンバーカードをめぐる疑問も取り上げられた。現場での利用はまだ少なく、誤登録やトラブルも増えているという現状がある。これに対して市長は、国の動向を注視しつつ市民への周知を進めていくとした。
最後に、災害対策としての地域の集団移転についても意見が交わされた。市長は、移転を希望する住民の声もある中で、国や県への要望が重要であると強調した。今後の防災施策についても、住民の意向を反映しつつ、着実な対策を講じていく姿勢が示された。