令和5年12月能代市議会定例会が開催された。
市長の齊藤滋宣氏は、提出された議案に関する説明を行った。
主要な内容には、ツキノワグマ出没についての報告や、7月の大雨災害への対応が含まれている。
特に、ツキノワグマの目撃件数が126件に達し、捕獲頭数が70頭にのぼるとのことだ。
これは前年度の2倍以上であり、市民への注意喚起が強調された。
さらに、大雨災害に対する義援金についても触れた。
齊藤市長は、1490万191円の義援金が集まったと述べ、被災者への支援を進める方針を示した。
"災害復旧に向け、しっかりと取り組んでまいります"と、今後の対応を説明した。
また、事業承継支援事業が進展していることも話題に上った。
市長は、347件の商工業者からのアンケートで、91件が廃業予定であることを指摘し、後継者不足の現状を危惧した。
後継事業者を支援するための措置として、ココホレジャパン株式会社と連携協定を締結したことが報告された。
この他、バスケのまちづくりに関しても言及された。特に、映画『THE FIRST SLAM DUNK』がヒットし、能代市への観光客が急増していることが指摘された。
今年度は、能代バスケミュージアムの来館者数が、昨年の約4万から約1万2000人に達する見込みである。
市からは、"新たな商品開発を行い、能代を身近に感じてもらう取り組みを進めます"とも述べられた。
また、公共交通の実証運行についても情報が提供された。
新たな移動手段として、AI技術を活用した交通システムが導入され、830人が利用したことが報告された。市は、交通利便性向上に期待を寄せている。
最後に、議案第88号である令和5年度能代市一般会計補正予算が審議された。
この補正予算には、7月14日からの大雨による復旧事業等の必要経費が含まれており、市民への支援を強化することが目的となっている。
市民福祉部長の今野朋実氏は、"物価高騰支援給付金事業費として、約5億7760万円を計上しました"と説明した。