令和3年9月9日に開催された半田市第7回定例会では、各議案が付託され審査が行われた。
議案の中で最も多くの議論を呼んだのは、半田市一般会計補正予算第6号及び国民健康保険事業特別会計補正予算第2号である。一般会計の補正予算は、総額が544億6,908万3,000円に達し、前年同時期から34.2%の増加を見せている。これは、新型コロナウイルス感染症対策に伴う施策の充実に起因しているとされる。総務委員会の副委員長である芳金秀展議員は、この予算成立に関連して「市民への感染症対策支援を今後も続けていくことが重要です」と述べた。
文教厚生委員会においても、令和3年度介護保険事業特別会計の補正予算についての質疑があり、加藤美幸議員は「新型コロナワクチン接種業務にどの程度のコストを計上しているのか」と質問した。福祉部長の新村隆氏は「この補正予算には、10月から翌年2月までの接種に関するコストが含まれています」と述べ、具体的な取り組みを強調した。
また、個人情報保護条例や手数料条例の改正が提案された。これに関して鈴木健一議員は、「国のデジタル社会の形成に伴うこの改正は、個人情報が適切に扱われるかが懸念される」と強い懸念を表明した。これに対し、市側は「情報保護の強化に向けた新たな枠組みを整えることが目的である」と説明した。
さらに、半田市の財政状態に関する議論も行われた。坂元照幸総務部長は、過去年度の決算案を提示し、「収支は黒字であり、来年度の財政運営には問題がない見込みです」と語り、財政の健全性を強調した。
最後に、本会議では各議案が可決された後、議長の渡邉昭司議員が次回の会議日程を確認し、午前11時28分に散会した。議会では、今後とも市民サービスの向上とともに、効率的な財政運営に向けた取り組みが求められることとなる。