韮崎市の令和5年第1回市議会定例会が行われ、多様な市政テーマが議論された。中でも、若者の声を活かす取組に関して、秋山祥司議員は市の施策について期待を示し、特に「ヤングライフカレッジ」と「未来にらさき女性会議」の詳細を問うた。この二つの新たな会議は、若者の意見を反映するために、明年度からミアキスとの共同で開催予定であり、市長の内藤久夫氏は、「若者や女性、子育て世代等をターゲットにして、意見交換を通し、関係人口の創出につなげたい」と述べた。
次に、新たな観光振興についても重要視され、秋山議員は観光商品のアピールの重要性を訴え、「コストコ」が近隣に開店予定であることを挙げ、韮崎市の魅力を強調した。市長は、「地域の観光資源の整備を進め、南アルプスユネスコエコパークなどの資源を活用した観光戦略を推進する」と計画を語った。
さらには、教育現場での多様性を尊重する動きも見られた。中島美弥子議員はLGBT理解促進について具体的な施策を求め、教育長の堀川薫氏は、中学校での授業内容にLGBTについて示していると回答。こうした取り組みは、社会的自立を促進し、未来の多様性を支えるものとなる。
また、不登校児童の問題についても議論がなされ、教育支援センターの存在が重要視されている。具体的な支援事例についても報告され、適応指導や自宅学習の機会が設けられていることが明らかになった。これにより、学校復帰への道筋も支援されている。
地域交通活性化を図るため、輿石賢一議員は市民バスの無料化を提案し、ハザードマップを活用した防災対策についても言及した。市長は、地域の安全対策を進めつつ、ハザードマップの普及活動に努めると応じた。
会議では、公共インフラや直面する諸課題についても意見が交わされ、特に近年の様々な事情を背景に、地域活性化や防災教育、移住の促進策などがさまざまに模索されていることが伺えた。市議会は引き続き市民の声を反映させ、より実効性のある施策を進めていくことが求められている。