下松市議会では、令和4年第2回定例会が開催された。これにおいて、施政方針や地域の重要なインフラ整備に関する一般質問が行われ、議員たちが市の施策に対する多くの要望や意見を表明した。特に、堀本浩司議員は、施政方針の中の計画的な土地利用や豊井地区のまちづくり整備計画について詳細に質疑を行った。
堀本議員は、「大規模盛土造成地の安全性確認について、昨年度の熱海市での土石流事例を踏まえ、調査の意義を問いたい」と言及した。國井市長は、大規模盛土造成地に関して、「本市では安全性が確保されている」としつつ、調査結果を公表し、透明性を持って市民に情報提供する必要があることを強調した。
また、豊井地区のまちづくり整備計画について堀本議員は、「この地域の救急車や消防車の通行が困難との指摘があるため、整備を急ぐべきだ」と訴えた。市長は、町の活性化に向け、「集中的に事業を推進し、地域の活力を高めるよう努める」と応じた。
スポーツ環境の充実についても言及があり、堀本議員は「休館中の温水プールの改修について、市民の声を取り入れた議論が必要だ」と述べた。市長は、プールの改修計画を進める考えを示し、透明性のある情報共有の重要性を再確認した。
さらに、公共交通についても多くの質問が挙がり、特に高齢化が進む中での交通の便について、堀本議員は「コミュニティバスの導入や高齢者向けタクシーの拡充が急務である」と訴えた。市は、公共交通の維持が地域の課題であることを認識し、今後も地域のニーズに応じたサービス改善に努める意向を示した。
最後に、市長は、公共事業や地域振興策の推進について決意を表明し、下松市がさらに住みやすいまちとなるよう努力を続けると述べた。議会は今回の質疑を通じて、市民の声をより反映した政策形成を目指す意義を見出した。