令和3年9月1日に開催された下松市議会では、複数の議案が審議された。この定例会において、特に注目されたのは令和3年度下松市一般会計補正予算（第6号）の承認に関する議題である。
市長の國井益雄氏は、専決処分として行った補正予算について、「参議院議員補欠選挙費に必要な予算を国庫支出金で賄う」と述べた。今回の専決処分は参議院議員の辞職による緊急措置であり、議会においてもその必要性が議論された。特に田上茂好議員は、専決処分の理由について詳細を尋ね、時間的余裕があったのではないかと指摘した。
また、专決処分に対しては議員たちから意見が相次ぎ、選挙の準備には議会の参加が必要であるとの見解が強調された。この中で、渡辺敏之議員は、移動支援制度の導入についても触れ、移動支援が特定地域のみを対象とすることの不公平感を指摘した。
一方、下松市教育委員会委員の任命については、教育の充実を模索する大切な議題であり、市長は現委員の江口雄二氏の再任を提案した。この任命についても賛成と反対の意見が交わされ、副市長や教育長らが見解を述べた。
補正予算に関連する議題に続いては、令和3年度下松市介護保険特別会計補正予算（第1号）や、後期高齢者医療特別会計補正予算（第1号）の承認も行われ、多様な福祉施策についても重要な議論がなされた。特に新型コロナウイルスの影響下での財政運営について、委員たちからは基準の見直しや細かな施策の充実が求められた。
これらの議題に加え、個人情報保護条例や家庭的保育事業に関する条例の改正も承認され、法律に基づく施策が進められた。このように、今回の定例会では市政のさまざまな側面について活発な議論が展開された。議員たちは市民の声を反映させるべく、今後も議会運営に注力していく姿勢が伝えられた。
最終的に、全ての議案は無事承認され、下松市の財政と福祉施策の向上に向けての道筋が整えられた。表情に力を込めた市長は、「市民により良いサービスを提供するために引き続き努力していく」と決意を表明した。