令和3年の下松市議会第11回定例会が、12月15日に開催された。議題には、令和3年度下松市一般会計補正予算や令和2年度決算の認定、また新型コロナウイルスの影響による支援策が含まれている。
特に注目を集めたのは議案第58号の一般会計補正予算である。この補正予算では、歳入歳出それぞれに約2億9千万円を追加し、補正後の予算総額は約234億円に達する。金藤哲夫総務教育委員長は、「この補正は新型コロナウイルスワクチン接種支援事業や児童福祉の充実に寄与する重要なものである」と説明した。
また、令和2年度下松市一般会計決算の認定も重要な議題である。決算状況は歳入総額が約292億円、歳出総額が約281億円となり、実質収支は約8億6千万円の黒字と報告された。議員の中村隆征氏は、「コロナ禍と闘いながらも、黒字を確保できたことは評価できる」と述べた。
さらに、温水プールの早期再開を求める請願も上程されており、過去7か月にわたりプールの使用が停止していることが、市民に不安感を与えているとの声が挙がった。渡辺敏之議員は、「温水プールは市民の日常生活の一部です。早期に修理を行い、再開すべき」と強調した。
他にも、下松市の水道事業に関連する条例改正や各種特別会計の決算の認定も行われた。市長國井益雄氏は、それらの予算や決算が今後の市政運営に貢献することを期待する旨を述べた。
この会議録からは、下松市の財政が堅実であり、コロナウイルス対策においても市民の生活を守る努力が続けられていることが伝わってくる。また、温水プールについての市民の思いが強く反映されており、今後の市政運営において重要な課題となるだろう。