下松市は、令和4年9月15日の市議会定例会において、防災・減災の取組、流域治水プロジェクト、及び道路環境整備に関する議題を中心に議論が行われた。
防災・減災については、最近の自然災害の増加を受け、地域の防災計画が強化されている。特に、ハザードマップや防災ガイドブックが全戸配布され、その内容は地域の危険箇所や避難行動に関する詳細が含まれている。市長は「逃げ遅れゼロ」を目指し、地域の自主防災組織と協力して避難行動の支援に取り組むとし、避難所運営の改善も求められている。
流域治水プロジェクトに関しては、切戸川水系と玉鶴川水系で事前の防災対策が進められており、河川改修や水路の管理が検討されている。昨今の河川監視体制の強化とともに、新たな河川監視カメラの設置計画も発表された。特に、内水氾濫のリスクが高まる中で、内水ハザードマップの作成が進められており、効果的な災害対策につながることが期待されている。
道路環境の整備について、議員からは道路標示の薄れや自転車横断帯の整備状態に関する懸念が示された。市は、これらの問題点について認識しており、見通しの悪い箇所や薄くなった規制標示の優先的な整備を進める意向を表明している。その一方で、市道の標示管理の厳しさや、指示標示が国や県に依存している現状についても言及され、全体的な交通安全対策として連携の重要性が再認識された。
市長は、自助・共助・公助の連携が災害に強いまちづくりにつながるとの考えを示し、今後も情報発信や市民交流を通じた防災意識の向上に努めていく旨を強調した。さらに、議員の提案に対し、市内の道路状況についての定期的な調査とその結果を基にした改善策を積極的に推進することが求められていることも補足された。このような点からも、市全体の安全安心な環境づくりに向けた取り組みが今後、重要な課題となるであろう。