下松市の第10回定例市議会が開催され、議員らが新型コロナウイルスや有害鳥獣、豪雨対策などの重要な議題を取り上げた。
最初に、暮らしの安全対策に関して、浅本輝明議員が市長の最重点政策について質問を行った。國井益雄市長は、「有害鳥獣による被害が増加しており、特にイノシシによる農作物の被害が深刻化している」と述べた。市ではイノシシの捕獲活動強化を図り、地域住民との連携を深める方針が示された。実際に、昨年度に比べ今年度は捕獲数が増加し、19頭を捕獲したことも明らかにされた。
新型コロナウイルス感染症に関連して、議員は地域外来センターにおけるPCR検査体制の強化と、感染者急増時の医療体制について質問した。それに対し、國井市長は、山口県との連携を強め、感染者数に応じた受け入れ体制を整えていると強調。特に、医療機関や介護施設でのクラスター発生時の対策も共有し、実効性を高める必要性を示した。
また、豪雨災害対策について議論が交わされた。市長は、洪水発生時の避難所の整備状況について報告し、「切戸川、平田川、末武川の浸水想定区域の見直しを行っている」と述べた。まだ計画段階である平田川の河川整備についても取り組みを続ける意向を示した。
議案では、産官民によるまちづくりの推進も重要なテーマとなった。浅本議員は、本市のものづくりや文化を生かしたプロモーションが必要であると訴え、その結果、特に地域特徴や資源の発掘、保存を強調した。市では、新しい地域政策部の設立を通じて、こうしたプロモーション活動を強化していく計画である。
最後に、議会は市民からの要望に基づく施策の充実を求め、特に教育環境の改善や、新型コロナ対策をより一層強化するよう決意を述べた。